-
わからない世界と向き合うために | 中屋敷均 | 筑摩書房
¥880
著者:中屋敷均 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 176頁 【内容】*版元サイトより 幸運は待っていないとやってこない/確率はあくまで数字の話/予測できないことは多い/非科学というレッテルをはったところで/二分法では雑過ぎる/科学はすべてを解きあかしはしない 無謀じゃダメだし、臆病でもいけない! 消えない不安の中で、自分を見失わないために、大切なことを届けたい。 できればこの不安の根源となる「わからない世界」には、お引き取り願いたいものです。この先に何が起こるか、どんなリスクがあるのかきちんとわかれば、ずいぶんと私たちの選択は容易になることでしょう。科学がいつの日かこの世のすべてを解き明かしてくれる、そう信じたい気持ちもあります。でも、恐らくそんな日は来ないし、それをただ待ち続けるような心の在り様も何か少し違うのではないか、私はそう思?、のです。(「はじめに」より) 【目次】 第1部 空に吸はれし十五の心(「バンジージャンプ」が飛べない君へ 「魔法」の使い方 評価の憂鬱 ほか) 第2部 私たちの社会の行方(日本人のルーツ “水”のようにしなやかに 「モグラ」の心意気 ほか) 第3部 科学と非科学のあいだで(UFOは非科学か ベターな選択 組織化の起源 ほか) 【著者プロフィール】 ・中屋敷均(なかやしき・ひとし) 1964(昭和39年)年、福岡県生まれ。1987年京都大学農学部卒業。博士(農学)。現在、神戸大学大学院農学研究科教授(細胞機能構造学)。専門分野は、植物や糸状菌を材料にした染色体外因子(ウイルスやトランスポゾン)の研究。著書に『生命のからくり』(講談社現代新書)、『ウイルスは生きている』(同/2016年講談社科学出版賞受賞)がある。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
新宗教を問う | 島薗進 | 筑摩書房
¥1,078
著者:島薗進 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 320頁 【内容】*版元サイトより 創価学会、霊友会、大本、立正佼成会──。なぜ日本では新宗教がかくも大きな存在になったのか。新宗教から日本人の精神の根源に迫り、現代の救済のかたちを問う。 【目次】 新宗教とは何か 新宗教としての創価学会 創価学会―弾圧と戦後の変容 法華系の新宗教―霊友会系の新宗教教団 大本の誕生と背景 二度の大本事件 新宗教発展の社会背景 新宗教の思想と信仰 江戸時代に形づくられた発生基盤 明治維新期の新宗教の展開 救済宗教としての新宗教 現代日本人の宗教意識の変容 新宗教の後退とオウム真理教 新宗教と新宗教以後のスピリチュアリティ 「救い」にかわるものを求めて 【著者プロフィール】 ・島薗進( しまぞの・すすむ ) 1948年東京都生まれ。東京大学文学部宗教学・宗教史学科卒業。現在、東京大学文学部・大学院人文社会系研究科宗教学・宗教史学研究室教授。主な研究領域は比較宗教運動論、近代日本宗教史、著書に『スピリチュアリティの興隆』(岩波書店)、『いのちの始まりの生命倫理』(春秋社)、『<癒す知>の系譜』(吉川弘文館)、『ポストモダンの新宗教』(東京堂出版)、『現代宗教の可能性』(岩波書店)、『精神世界のゆくえ』(東京堂出版)、『現代救済宗教論』(青弓社)など。編著に『何のための<宗教>か?』(青弓社)、『宗教学文献事典』(弘文堂)、『宗教学キーワード』(有斐閣)など多数がある。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
芸術人類学講義 | 鶴岡真弓 | 筑摩書房
¥946
著者:鶴岡真弓 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 272頁 【内容】*版元サイトより 「ライオン・マン」―今からおよそ四万年前、世界最古の動物彫刻が現生人類の手によって創られた。材料はマンモスの象牙。二十世紀後半、ドイツ・シュターデル洞窟で発見された、ヒトとライオンを合体させた現実にはありえないハイブリッド・フィギュアはラスコー壁画より古い。人類はなぜ、「芸術」を欲するのか。人類は「神とともに生きる」ことを選んだ時より、「創造する種」としての歩みを始めた。多摩美術大学「芸術人類学研究所」が新しい学問の眺望を、本書において問いかける。 【目次】 序章 「芸術人類」の誕生―「根源からの思考」(生命の「臨界」と芸術の「根源」 「他者」から拓かれた?Aート) 第1章 爆発、丸石神、グラン=ギニョルな未来(芸術人類学とはなにか 岡本太郎と「芸術は爆発だ!」 石子と丸石―二つの石をめぐって 日本列島と“大地?”) 第2章 「ホモ・オルナートゥス:飾るヒト」―分節されない皮膚(「ホモ・オルナートゥス:飾るヒト」の誕生 「アール・デコ」と「プリミティヴ・アート」 シベリア「生死の皮」のインターフェース 反転と生命循環 モリスと「装飾」の古層 モリスと人類学 装飾主義:オーナメンタリズムへ) 第3章 野外をゆく詩学(遊歩による構想―ポエジーの探究 詩的トポスとしての小さな家―地上的次元 エクリチュールとしての造本―メディア的貫通 想像力と“インク”による書物論―物理学的 物の秘めたる―美術家たちの言語 Inversionと複素数の構造―数学的 Air Language―空中の本へ) 第4章 「東方哲学」の樹立に向けて(インド、神智学、近代仏教 「翁の発生」の射程 「国栖」をめぐって 「如来蔵」の哲学―折口信夫の「古代」と鈴木大拙の「霊性」が出逢う 「東方哲学」の樹立に 【著者プロフィール】 ・鶴岡真弓( つるおか・まゆみ ) 専門は、ケルト芸術文化史、美術文明史。早稲田大学大学院修了、ダブリン大学トリニティ・カレッジ留学。現在、多摩美術大学芸術人類学研究所長・芸術学科教授。著書に、『ケルト/装飾的思考』『ケルト美術』(いずれも、ちくま学芸文庫)、『阿修羅のジュエリー』(イースト・プレス)など多数。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
縄文VS弥生 | 設楽博己 | 筑摩書房
¥1,012
著者:設楽博己 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 304頁 【内容】*版元サイトより 縄文から弥生へ人々の生活はどのように変化したのか。農耕、漁撈、狩猟、儀礼、祖先祭祀、格差、ジェンダー、動物表現、土器という九つの視点から比較する。 【目次】 1 経済活動の基本原理(縄文農耕と弥生農耕―レプリカ法で探る 二つの漁撈と海人集団の役割 山と里の狩猟民) 2 ライフヒストリーと社会(通過儀礼の変容―耳飾り・抜歯・イレズミ 祖先祭祀の三つの形―縄文と弥生の死生観 不平等と政治の起源) 3 文化の根源・こころの問題(土偶が映す先史のジェンダー―男女別分業と共同参画の起源 立体と平面―動物表現にみる世界観 縄文土器と弥生土器 弥生のなかの縄文) 【著者プロフィール】 ・設楽博己( したら・ひろみ ) 1956年、群馬県生まれ。1978年、静岡大学人文学部卒業。1986年、筑波大学大学院歴史人類学研究科博士課程単位取得退学。国立歴史民俗博物館・駒澤大学・東京大学を経て、東京大学名誉教授。博士(文学)。著書に『弥生再葬墓と社会』(塙書房、2008年)、『縄文社会と弥生社会』(敬文舎、2014年)、『弥生文化形成論』(塙書房、2017年)、『顔の考古学』(吉川弘文館、2021年)、共著に北条芳隆編『考古学講義』(ちくま新書、2019年)他多数。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
ひっくり返す人類学 | 奥野克巳 | 筑摩書房
¥946
SOLD OUT
著者:奥野克巳 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 208頁 【内容】*版元サイトより 世界には、「貧富の差」のない共同体や、学校に行かずそもそも「教わる」という概念もない社会が存在する。常識を常識をひっくり返して「そもそも」を問う思考法には、問題を定義し直し、より本質的な議論に導く力があります。学校教育や貧富の格差、心の病など、身近で大きな社会・環境危機に人類学で立ち向かう一冊。 本書で扱う一例 ヘヤー・インディアンは「教わる」という概念を持たない ⇒学校ってなぜ行くの?そもそも学ぶって何? プナンは獲物もお金もみんなでシェアして貧富の差がない ⇒格差や権力はそもそもなぜ生まれるの? ひっくり返して考えた時、問題の根本が見える。 【目次】 序章 人類学でひっくり返すとはどういうことか? 1「精神の危機」によって生まれた人類学 2『ひっくり返す人類学』とは何か? 3本書が目指す「処方箋」としての人類学 第1章 学校や教育とはそもそも何なのか 1私の「お稽古ごと」時代 2ピアノ教室の未知の世界 3学校教育とは何か 4「師弟関係」がないヘヤー・インディアン 5ヘヤーにとって「覚える」とは? 6ボルネオ島の狩猟民プナンにとっての「学び」 7プナンにとって「学校」とは何か? 8学校には行かなければならないの? 9「知識」とともに「知恵」を重んじる 第2章 貧富の格差や権力とはそもそも何なのか 1世界と日本における貧富の格差 2貧富の格差のないプナン社会 3貧富の格差が生じないような仕組み 4権力とは何か 5気前のいいビッグマン、不穏なビッグマン 6権力を生じさせないための工夫 第3章 心の病や死とはそもそも何なのか 1働きすぎやうつ病をめぐる私たちの日常 2うつ病や心の病のない社会 3カリスの唇のあやまち 4それは心の病ではない 5日本における「この世」からの別離 6葬儀の変化、死の消滅 7人が死ぬと残された家族の名前が変わる 8日本の戒名とプナンのデス・ネーム 9死者を「忘れる」 第4章 自然や人間とはそもそも何なのか 1自然と人為という枠組み 2人間から分け隔てられる動物 3自然と人間の二元論に抗する思考 4トリと動物と人間の三者間関係 5動物は思考し、森も思考する 6山や川もまた人間 おわりに 【著者プロフィール】 ・奥野克巳( おくの・かつみ ) 1962年、滋賀県生まれ。立教大学異文化コミュニケーション学部教授。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。著書に『「精霊の仕業」と「人の仕業」』(春風社)『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(亜紀書房、のちに新潮文庫)『絡まり合う生命』(亜紀書房)『これからの時代を生き抜くための文化人類学入門』(辰巳出版)『はじめての人類学 』(講談社現代新書)など多数。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
女の氏名誕生 | 尾脇秀和 | 筑摩書房
¥1,320
SOLD OUT
著者:尾脇秀和 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 368頁 【内容】*版元サイトより 江戸時代の女性名は現代とどう違ったのか?「お」の付く女性名はどこに消えたのか? 近代女性名の「子」とは何か? 何が今日の「夫婦別姓」論争を生み出したのか? アイデンティティとして名前に執着する現代の常識は、どのように生まれたのか?――男性名とは別物だった江戸時代の女性名が、明治期に男女共通の「氏名」となって現代の諸問題を抱えるまで、近代国民国家の形成、文字の読み書きや捺印、戦後改革など様々な事象を通して、日本人名文化の歴史的変遷を明らかにする。 【目次】 プロローグ―愛着の始まりを探して 「お」の付かない現代/女性からみた「氏名」/本書の構成 第一章 江戸時代の女性名 1「お」の字とは何か? 圧倒的な二音節型/おの字名の「お」/「お」なしの作法/おやすがやすか、やすがおやすか?/並行する正解/「お」は何れより来たる? 2多様な二音節型 意味不明とはいうけれど/符号としての本質/異なる町村を比べる/だんだん離れてみる/風習はいろいろ 3三音節型と地域性 三音節型の類型/三音節型の分布状況/濃度の違い/「お」は付かない/四音節型の孤城/類型とその他/これはあなたのお名前か? 第二章 識字と文字の迷宮 1文字を書くのは誰か? 自分の名前を書けたのか/ムラのある世界/職業と識字/村請制と村役人/「村」と「家」に生きる/無識字もいる日常/再び女性名の森へ 2仮名文字と仮名遣い おてゐとは俺のことかとおテー言い/音韻と仮名遣い/音を再生できるか?/方言と相通/書き手の癖?/仮名の字形もこだわらない/伝わるのなら漢字でも/それは書き交ぜではない/姫様にご用心 3似て非なる捺印文化 実印に名前なし/シルシに始まる捺印文化/家の印と女の印/印からもわかる多表記通行 第三章 名付け・改名・通り名 1名付けと改名 最初の名付け/女は改名しない?/幼年期の改名/願掛けの名付け/生きるために/婚姻時の改名/名前の相性占い/法名への改名/奉公と通り名/まつ改しげ/名前はその人だけのもの?/昔の名前は出てきません 2源氏名と三字名 源氏名という通り名/吉原の遊女/禿と芸者と遣り手/京都の芸妓/奥女中の名前/名前が変わっても 3朝廷女官の呼名 偉すぎる女房たち/それ以下の女房と女中/院・宮・摂家の女房/伊予は小槻敬子 第四章 人名の構造と修飾 1男の人名構造 男性名との違い/人名以前の氏姓/氏姓の「姓」化/嵯峨天皇と「名」の変革/官位で呼ぶ/実名と仮名の並立/家名の「姓」化/官位の自称と主客逆転/庶民の名前/庶民の苗字/人名的要素は浮気しない 2女性名の変遷 「売」圧倒の時代/貴族女性の「子」/新型「何子」は形だけ/にょ・こ・のまえ・ごぜん/おの字名への混沌/繁姫源郁子/女性名に苗字は付かない 3苗字と女房 公儀の常識/近世苗字の三大要素/佐藤のおせん/赤林幸/女房という名前/慣習としての女房/今とは違う人名文化/妻の呼び方 4文雅の世界は無理をする およしは葭女、おさとは高子?/飾りの子と女/松本順女と広田濃婦子/無理からみえる道理/巫女の名/やり直しの始まり 第五章 明治の「氏」をどう扱うか? 1近代氏名の時代へ 日常の瓦解/おいよ・おうたにゃ関係ない/女官たちの改名/苗字自由令と戸籍/そらそうよ/氏名の誕生/男女人名の再合流 2苗字と女性と新政府 新制「氏」の誕生/内務卿の思惑/妻は夫の姓氏を用いよ/廃案の背景/苗字強制令/内務卿の再挑戦/議論の紛糾/妻は所生の氏を用いよ/民法までは我慢/政府から現場へ 3現場の判断と種痘名簿 戸長と種痘/種痘医福永謙造/根強い常識/そこにこだわりはあるか?/藤田嘉蔵妻太田はる 4民法による決着 戸籍用紙の先行/ボアソナード民法/現場の憤懣/「氏名」の確立 第六章 「お」と「子」の盛衰 1「子」の字の流行と変質 国民国家への改変/三音節型はいつ全国化するか/近代「子」の字の起点/名の一部とみることを得ず/戸籍名「何子」の流行/「お」から「子」へ/非難と弁護のなかで/「お」の字の斜陽 2「子」なしにも「子」をつける作法 「子」は「お」の後継/手紙における「子」の作法/女学生の「妙な流行」/「子」は付けなくていい/変わりゆく執着 第七章 字形への執着 1四角な文字と片仮名 くずし字を先に学ぶ/文字は手書き/四角な文字の襲来/女性名の片仮名化と識字率/片仮名先習と「変体仮名」の誕生/執着は排他の兆し/実印は一代限り/名を刻む朱色の実印 2一定主義の勃興 異字の通用/同字の異体/澤も沢も同じ/迷惑な一定主義/女性の「苦痛」/正太郎は庄太郎にあらず/くずし字を書けない若者たち/姓名の字画 3姓名判断の大流行 流行のはじまり/煩悶と定着/私的な通名/近代氏名の人名文化 第八章 氏名の現代史 1変わりゆく漢字 占領時代と国語改革/当用漢字と平仮名先習/人名の文字制限/当用漢字字体の出現/「標準」は誰のため?/やむを得ぬ人名用漢字/常用漢字と筆写体/情報機器の普及 2愛着の確立 法務省の方針/愛着の壁/執着から愛着へ/人名用漢字と手書き/文字コードが違うから/戸籍統一文字 3個人の氏へ 家の廃止と個人の尊重/高度経済成長/改姓はイヤ/別になんとも/氏への現代的愛着 4名による個性の顕示 美の字とミ音(昭和二〇?五六年)/戦後二音節型とエ・ミ・カ・オリ(昭和五七?平成二年)/美咲時代と多様化(平成三?一四年)/読めない名前の増加(平成一五?令和四年)/現代男性名概観/名付け意識の分断/フリガナ作戦決行前夜 エピローグ―去る者は日に以て疎く…… 女の名前に氏が付く/氏名へのこだわり/同じ呼び名で違うもの/符号と個性の苦悩/来る者は日に以て親し あとがき 参考文献 【著者プロフィール】 ・尾脇 秀和(おわき・ひでかず) 1983年京都府生まれ。佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。現在、神戸大学経済経営研究所研究員、花園大学・佛教大学非常勤講師。専門は日本近世史。著書に『近世京都近郊の村と百姓』(思文閣出版)、『刀の明治維新──「帯刀」は武士の特権か?』(吉川弘文館)、『壱人両名──江戸日本の知られざる二重身分』(NHK出版)、『近世社会と壱人両名──身分・支配・秩序の特質と構造』(吉川弘文館)、『氏名の誕生──江戸時代の名前はなぜ消えたのか』(筑摩書房)、『お白洲から見る江戸時代──「身分の上下」はどう可視化されたか』(NHK出版)などがある。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
よみがえる田園都市国家 | 佐藤光 | 筑摩書房
¥990
著者:佐藤光 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 256頁 【内容】*版元サイトより 一九八〇年に当時の大平正芳首相のもと、当代一流の知を結集してつくられた「田園都市国家構想」。それは人間的で文化的な国家を目指すすぐれた長期的国家ビジョンであった。その構想の原点となったエベネザー・ハワードの田園都市構想、それを発展させた農政学者・柳田国男による知られざる日本独自の分権的田園都市構想を検証。大平構想にあった家庭や地域コミュニティ、自然や文化の回復、そして国家と都市、地方が調和して発展するというビジョンを二一世紀に再生させる試み。 【目次】 序章 いまなぜ田園都市国家構想なのか(大平構想という長期的国家ビジョン 政府の経済政策と長期的ビジョンの不在 哲学のある長期ビジョンへ 思いつきではなかった大平構想) 第1章 大平正芳の田園都市国家(哲人政治家とブレーンたち 報告書『田園都市国家の構想』 報告書が示す具体策とその限界 田中角栄『日本列島改造論』との比較) 第2章 E・ハワードの田園都市(「原点?」としての江戸期日本 構想と実現―レッチワースなど J・ジェイコブズの批判!―「計画」か「多様性」か 日本への導入) 第3章 柳田国男の田園都市国家(ハワードと内務省の田園都市構想への賛同と反発 『都市と農村』の理想と現実(1) 「地方文化建設の序説」への寄り道 『都市と農村』の理想と現実(2) 「中農養成策」の顛末 柳田の自然観 柳田から見た『田園都市国家の構想』 柳田から見た『家庭基盤の充実』 時代的制約を超えて) 第4章 二一世紀の田園都市国家(穏やかな経済成長 家庭、地域コミュニティ、自然への配慮 「地方消滅」と人口減少の危機への対応 AIとITに負けない田園都市国家 田園都市国家の総合的安全保障) 補章 コロナ、そして死とともにある時代に(史 【著者プロフィール】 ・佐藤 光(さとう・ひかる) 1949年生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程中途退学。大阪市立大学名誉教授。博士(経済学)。社会経済論・宗教経済学専攻。著書『マイケル・ポランニー』(講談社選書メチエ、2010年)、『カール・ポランニーの社会哲学』(ミネルヴァ書房、2006年)、『柳田国男の政治経済学』(世界思想社、2004年)など。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
結婚の社会学 | 阪井裕一郎 | 筑摩書房
¥1,100
著者:阪井裕一郎 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 320頁 【内容】*版元サイトより 「ふつうの結婚」なんてない。結婚の歴史を近代から振り返り、事実婚、パートナーシップなど、従来のモデルではとらえきれない家族のかたちを概観する。 「ふつうの結婚」なんてない。 友人とも結婚できる社会がすぐそこに。 マーケティングにも役立つ、新たな家族像を示す。 さらに深く学ぶための、充実した読書案内付き。 ・明治前半の離婚率は、いまの倍以上。 ・戦時中、国営の結婚相談所が登場。 ・神前式が普及したのは、高度成長期。 ・日本の婚外子割合は約2%と、極端に低い(EU、OECD平均は40%超)。 ・結婚するカップルの4分の1は再婚。 結婚をめぐる常識は、日々変化しています。事実婚、ステップファミリー、同性パートナーシップ、選択的シングルなど、一対の男女による結婚→出産というモデルではとらえきれない家族のかたちがたくさんあるのです。この本では、国際比較、歴史的比較、理論という三つの視点から、結婚というものをひもといていきます。当たり前を疑ってみることで、「ふつうの結婚」「ふつうの家族」という考え方を相対化できるはずです。 「結婚の常識を疑うというのが本書に通底する問題意識となります。……多くの人が「自分のせい」「自分だけ」と思い詰めている問題が、実は社会的な問題 であるということに気づくというのはきわめて大事なことであり、社会学には それを示す責務があると思っています。」(序章より) 【目次】 序章 「結婚」を疑う 第1章 結婚の近代史 第2章 結婚の現代史 第3章 離婚と再婚 第4章 事実婚と夫婦別姓 第5章 セクシュアル・マイノリティと結婚 終章 結婚の未来 【著者プロフィール】 ・阪井 裕一郎(さかい・ゆういちろう) 1981年、愛知県生まれ。慶應義塾大学文学部准教授。専門は家族社会学。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。福岡県立大学人間社会学部専任講師、大妻女子大学人間関係学部准教授を経て、2024年4月より現職。著書に『仲人の近代』(青弓社)、『事実婚と夫婦別姓の社会学』(白澤社)、共著に『結婚の自由』(白澤社)、『社会学の基礎』(有斐閣)、共訳書にエリザベス・ブレイク『最小の結婚』(白澤社)などがある。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
悪いことはなぜ楽しいのか | 戸谷洋志 | 筑摩書房
¥880
著者:戸谷洋志 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 160頁 【内容】*版元サイトより 意地悪、ルールを破るなど、いけないことには絶妙に心躍る瞬間がある。なぜそういった気持ちになってしまうのか。私たちのダメな部分から「悪と善」を考える。 「やられたらやりかえす」「ルールは破るためにある」 「空気なんて知らない」「意地悪したい」 「自分が楽しければいい」 これに共感する私って「ふつう」ですよね? ちょっといけないことをしたとき、ドキドキして心が躍る。 意地悪、自己中、復讐にも絶妙な快楽がつきまとう。 なぜ、私たちはそんな気持ちになってしまうのか? 私たちのよくない部分から、悪と善を考える。 この本は決して、みなさんを悪の道に進ませようとしているわけではありません。あるいは反対に、「こういう風に行為することは悪いことだからやめよう」といった、お説教をしたいわけでもありません。そうではなく、私たちにとって本当に「悪い」ことを見定め、そして「悪い」ことに誘惑されてしまう人間の弱さを受け入れながら、よりベターな生き方がどのようなものかを考える手がかりを提供すること、それがこの本が目指していることです。 (「はじめに」より) 【目次】 第一章 自己チューなのはなぜ楽しいのか 勝手にハモらないでくれ! 平等の弊害 万人の万人に対する闘争 リヴァイアサンとしての権力 自己中がそれ自体で悪ではない カラオケにおけるエゴイズム 第二章 意地悪はなぜ楽しいのか 魔王には「ぐおおおおおおお」と言ってほしい なぜ人は悪意を抱くのか さまざまな悪意 『こころ』における嫉妬 意地悪と同情 性格は変えられる? 第三章 復讐することはなぜ楽しいのか 「ぐぬぬ」顔を見せてみろ 復讐は悪いことか? 神なき世界の倫理 苦痛と快楽の両立 正義にかなった復讐 お金の有効性と限界 第四章 自傷行為はなぜ楽しいのか 筋トレは自傷行為か? リストカットはいけなそう? 断食に誇りを感じられるか 誰もが納得できる行為とは? 人間の尊厳 自傷行為をしてはいけない理由 第五章 空気を読まないのはなぜ楽しいのか 制服を着崩す権利 「空気」の同調圧力 時代を支配する空気 なぜ人は空気を読むのか 本来性を取り戻す 空気を読まないで生きていこう 第六章 反逆するのはなぜ楽しいのか 空手とブレイクダンス ルールを変えることの難しさ 「正しい生き方」とは何か 反逆の暴力性 複数性と全体主義 正しく反逆するために 「悲惨な人々」を生まないために 【著者プロフィール】 ・戸谷 洋志(とや・ひろし) 1988年東京都生まれ。立命館大学大学院 先端総合学術研究科准教授。法政大学文学部哲学科卒業後、大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は哲学・倫理学。ドイツ現代思想研究に起点を置いて、社会におけるテクノロジーをめぐる倫理のあり方を探求する傍ら、「哲学カフェ」の実践などを通じて、社会に開かれた対話の場を提案している。著書に『ハンス・ヨナスの哲学』(角川ソフィア文庫)、『ハンス・ヨナス 未来への責任』(慶應義塾大学出版会)、『原子力の哲学』『未来倫理』(集英社新書)、『スマートな悪 技術と暴力について』(講談社)、『友情を哲学する 七人の哲学者たちの友情観』(光文社新書)、『SNSの哲学リアルとオンラインのあいだ』(創元社)、『親ガチャの哲学』(新潮新書)『恋愛の哲学』(晶文社)など。2015年「原子力をめぐる哲学――ドイツ現代思想を中心に」で第31回暁烏敏賞受賞。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
ルールはそもそもなんのためにあるのか | 住吉雅美 | 筑摩書房
¥880
SOLD OUT
著者:住吉雅美 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 176頁 【内容】*版元サイトより 決められたことには何の疑問も持たずに従うことが正しい? ブルシットなルールに従う前に考えてみよう! ルールの原理を問い、武器に変える法哲学入門。 ブルシットなルールに従う前に考えてみよう! この国で疲弊しているあなたには「法哲学」が必要だ 決められたことには疑問も持たず従うことが 正しいと思っている人が日本社会には多い。 だが、ルールはどういう趣旨で存在するのか、 その目的を理解した上で従うものではないか? ルールの原理を問い、武器に変える法哲学入門。 --------------- ルールは、そもそも何でそういうルールが作られたのかという目的を考えなければ理解できないし、また、それを忠実に守ることによって自分が得られる利益と、それを破ることによって得られる利益とを天秤にかける必要も出てくる。…… 私は、守った人が損をするルールはダメルールだと考えている。その意味では日本の議会、政府、自治体は、ルール作りがヘタッぴだなーと思っている。そういう怒りを込めて、この本を書こう。 …… フランスのアナーキスト、ピエール・ジョセフ・プルードンは言った、「法律は、金持ちにとっては蜘蛛の巣。政府にとっては漁網、人民にとってはいくら身をよじっても脱けられない罠」だと。まさに今の日本の状況そのものじゃないか!…… こんな日本でルールをどう語ったら良いのか。政府や役所を信頼してもしょうがないから、庶民が各自の生活と命を守るための自生的なルールの可能性を考えてみよう。 (はじめにより) --------------- 【目次】 第1章 ルールは何のために生まれたのか 第2章 ルールが成り立つ必須条件 第3章 フェアプレーの精神―ルールに反していなければいいのか? 第4章 時代に応じて変わるべきルールもある―たとえば結婚 第5章 復讐するは誰にあり?―報復のルール 第6章 なぜ人々は立ち止まらないのか― 【著者プロフィール】 ・住吉雅美( すみよし・まさみ ) 1961年北海道生まれ。北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。山形大学人文学部助教授を経て、現在、青山学院大学法学部教授(法哲学)。著書に『哄笑するエゴイスト――マックス・シュティルナーの近代合理主義批判』(風行社)、『あぶない法哲学――常識に盾突く思考のレッスン』(講談社現代新書)がある。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
-
社会学をはじめる | 宮内泰介 | 筑摩書房
¥946
著者:宮内泰介 / 出版社:筑摩書房 / 新書判 208頁 【内容】*版元サイトより 調査は聞くこと、分析は考えること、理論は表現すること 社会学をはじめるための、3つの基礎を身につける 社会学は、みんなにとって大事なことについて、しっかりしたデータにもとづいて考え、それを表現する営みです。 ・自殺を少なくするにはどうすればいいだろうか? ・どうしたら、みんなにとって居心地のよい職場ができるだろうか? ・災害からの復興って、何がゴールなのだろうか? 社会学は、たとえばこんな問題に取り組んできました。 さあ、次はあなたの番です。この社会の複雑な問題をなんとかしたいと思ったら、社会学があなたの力になります。 【目次】 第1章 世界は意味に満ちあふれている――やっかいな問題としての社会 社会は二重に複雑/社会は意味から成り立っている/意味は言葉で成り立っている/やっかいな問題/社会問題に解決はない/社会は存在するの?/デュルケムの「社会的事実」/社会と社会学の共進化/社会学は社会主義/社会学は社会の解決力を擁護する/社会をプロセスとして考える/固定的な見方を解きほぐす 第2章 社会学って何だ?――みんなで規範の物語を作るいとなみ 飯島伸子の「被害構造論」/社会学は対話から成り立っている/社会学は社会の外に出られない/社会学は規範的な学問/規範を前面に出した「サードブレイス」論/意味は身体的な行為の中から生まれる/共同の規範をつくるいとなみとしての社会学/環境問題はどう解決できるかという問い/ヒントとしての順応的管理/順応的なプロセスとしての社会学 第3章 聞くことこそが社会学さ――対話的な社会認識としての調査 意味を集める/ソロモン諸島の経験から/対話的に社会認識が進む/対話の試行錯誤/社会学は全体性を手放さない/インタビューは認識を更新するプロセス/ライフストーリーを聞く/個人の中の複雑な社会を聞く/観察という「聞く」/文献・資料調査という「聞く」/統計調査という「聞く」/アンケート調査という「聞く」/アンケート調査にも対話プロセスが必要/社会学は「聞く」の組み合わせ 第4章 社会学は泥臭い分析技法を手放さない――圧縮して考える データ集めと分析は同時並行/分析の基本は「圧縮」/数値化という圧縮/コード化という圧縮/図表化という圧縮/図表化することで気づく/見通しをよくして考える/四つの分析パターン/被災住民調査から/分類・傾向・比較・関係/広義の比較に意味がある/演繹と帰納/アブダクションという推論方法/いいアブダクションのためにはいい圧縮を 第5章 理論って何だ?――表現の技法としての理論と物語 言葉で表現するということ/「感情労働」論のインパクト/ソロモン諸島研究の理論化/いろいろな水準の理論がある/グランド・セオリーより中範囲の理論/理論とは共同で考えるためのフレームワーク/欠如モデルに陥らないために/冗長性をもった理論と物語/理論・物語としての記述/関係性まで描き出す厚い記述/理論を利用する 第6章 みんなソシオロジストになればいいのに――人びとの共同のいとなみとしての社会学 「協議会」の失敗/合意形成の困難/社会学実践をしよう/聞くことが基本的な姿勢/対話を継続し蓄積する/共同で分析し提言する/社会学することの喜び 【著者プロフィール】 ・宮内 泰介(みやうち・たいすけ) 1961年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。北海道大学大学院文学研究院教授。専門は環境社会学。著書に『歩く、見る、聞く 人びとの自然再生』(岩波新書)、『実践 自分で調べる技術』(上田昌文との共著、岩波新書)、『かつお節と日本人』(藤林泰との共著、岩波新書)、『開発と生活戦略の民族誌――ソロモン諸島アノケロ村の自然・移住・紛争』(新曜社)、『なぜ環境保全はうまくいかないのか――現場から考える「順応的ガバナンス」の可能性』(編著、新泉社)、『複雑な問題をどう解決すればよいのか――環境社会学の実践』(三上直之との共編著、新泉社)など。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。