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【小声書房限定特典ポストカード付】猫にご用心 知られざる猫文学の世界 | soyogo books
¥2,420
著者:ウィリアム・ボールドウィン他 / 編・訳:大久保ゆう / 発行:soyogo books / 仕様:四六判 232ページ / 装丁:廣田萌(文京図案室) ■3/28発売の新刊です。 ■小声書房限定特典ポストカードをお付けします。 【内容】*版元サイトより 英語で初めて書かれた小説といわれる、 16世紀イギリスの怪奇譚「猫にご用心」。 「猫には九つの命がある」という伝承の出典ともされている知る人ぞ知る物語が、 翻訳家・大久保ゆうさんによる完訳版としてよみがえりました。 歴史に埋もれた怪奇小説が、本邦初の書籍化です! 猫たちの会話を理解しようと、 主人公・ストリーマ氏は動物の言葉が分かるようになる秘薬を作り出すのですが……。 現実と噂話が錯綜しながら、魔術や宗教の話題が入り乱れ、 人間たちの滑稽な姿が猫の目を通して描かれる世にも不思議な怪奇小説「猫にご用心」。さらに、そこから派生した知られざる猫文学も同時収録。 すべての作品に共通するのは、グリマルキンという猫のキャラクターです。 シェイクスピアからゲゲゲの鬼太郎やファイナルファンタジーまで、 時代と場所を超えてさまざまな作品に登場する「猫の王様・グリマルキン」とは? 「猫にご用心」で初登場したといわれるグリマルキンは、なぜ現代にも生き続けるのか? 奇書と伝承の謎を追う大久保さんのスリリングな解説も巻末に収録しています。 読んでまさに愉快痛快な“猫文学”アンソロジー、ここに誕生!! 【目次】 まえがき ・『猫にご用心』(1553年)ウィリアム・ボールドウィン ・「猫の王様」伝承篇 「猫の王様」の噂を伝える偽作書簡の抜粋(1780年頃)ウィリアム・クーム 詩篇「猫の王」(1800年前後)ジョン・ダンロップ 「猫の王様」(1908年)マリオン・フローレンス・ランシング編 ・「猫の王様」物語篇 『猫のアラビア夜話――グリマルカン王』(抄)(1881年)アビー・モートン・ディアズ 「猫王グリマルキン伝より」(『モフモフ民の伝記集』収録)(1910年)モード・D・ハヴィランド 解説 訳者あとがき 【著者紹介】 ・大久保ゆう(おおくぼ ゆう) 1982年生まれ。翻訳家。研究者〈大久保友博〉としての専攻は翻訳論・翻訳文化史、現在は一橋大学言語社会研究科講師、博士(人間・環境学)。16歳から青空文庫に翻訳作品を発表、大学院在学中からフリーランス翻訳家としても活躍。文芸・大衆文化・美術関連の翻訳や著作権についての批評も手がける。訳書に、スコット・L・モンゴメリ『翻訳のダイナミズム│時代と文化を貫く知の運動』、アーシュラ・K・ル=グウィン『文体の舵をとれ ル=グウィンの小説教室』等多数。 <著者> ・ウィリアム・ボールドウィン(1526頃―1563) 作家・編集者・説教者。若いころはロンドンで印刷工をつとめながら、出版用の原稿も執筆し、翻訳も行った。英文学史上では、シェイクスピアの種本にもなった『為政者の鑑』(1559)の編著者として知られ、今作『猫にご用心』にも登場するフェラーズ氏と共同でこの本の編集作業を行っている。エリザベス女王の戴冠後は出版の仕事をやめ、聖職者となって説教活動に励んだという。一五六三年のペスト大流行に際して死没。 ・ウィリアム・クーム(1742―1823) 風刺作家・編集者。イギリス18世紀に大勢いたいわゆる三文文士のひとりで、偽作執筆や筆禍も多く、幾度となく獄中生活を送っている(そのあいだ債務者監獄から許可が出た日に『タイムズ』へ出社して記事を書いたりもしていた)。一連の風刺画に寄せた詩にちなんで〈シンタックス博士〉とも呼ばれる。 ・ジョン・ダンロップ(1755―1820) スコットランドの名士。商人から身を立てて、のち徴税官や行政長官を歴任し、最終的には大都市グラスゴーの市長となった。唱歌を得意とし、自身でも詩や歌を作る陽気な人物であったという。その歌「ゆく年へ乾杯」は年末年始のスコットランド唱歌として今も愛好されている。 ・マリオン・フローレンス・ランシング(1883―1966) 作家・歴史家。ハーバード大学の別館となる女子大学として創設された名門ラドクリフ・カレッジの出身で、修士号を得たのち、長年にわたってケンブリッジ歴史協会の一員として欧米の尚古を探求した。 ・アビー・モートン・ディアズ(1821―1904) 作家・教師。シングルマザーとして教師業のかたわら家政婦や女工としても働くうち、女性権利運動の必要性を感じて、ボストンで女性教育と女性労働者のためのユニオンを創設している。作家業でも健筆をふるい、児童文学や家庭生活・信仰生活などについての著作がある。 ・モード・D・ハヴィランド(1889―1941) 作家・博物学者・探検家。幼いころから野鳥や野生動物・昆虫を愛好する人物で、若くして人類学者の探検旅行に同行したのち、博物学的な随筆や小説で人気を博した。のちケンブリッジ大学であらためて動物学を学び、昆虫と鳥類の専門家となって諸国をめぐった。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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美は傷 | エカ・クルニアワン | 春秋社
¥4,400
SOLD OUT
著者:エカ・クルニアワン / 訳者:太田 りべか / 出版社:春秋社 / 4-6・544 / 装幀:佐野裕哉 / 装画:菅野まり子 【内容】*版元サイトより 三月のある週末の夕暮れ時、デウィ・アユは死後二十一年にして墓場からよみがえった――。 オランダ植民地時代末期にジャワ島南部の架空の港町ハリムンダに生まれた娼婦デウィ・アユとその一族を襲った悲劇。植民地統治、日本軍による占領、独立、政変と弾圧といった暴力の歴史を軸に、伝説、神話、寓話などが渦巻く奇想天外な大河小説。世界35カ国以上で刊行されたマジックリアリズム文学の傑作。 装幀:佐野裕哉 装画:菅野まり子 「インドネシアを語る小説を書きたいという衝動があった。サルマン・ラシュディが『真夜中の子供たち』でインドを語り、ギュンター・グラスが『ブリキの太鼓』でドイツを語ったように。」(著者インタビューより) 「疑いようもなく、今日のインドネシアで最も独創的で、想像力に富み、エレガントな小説家である」 ――ベネディクト・アンダーソン(政治学者、『ニュー・レフト・レビュー』誌) 「ガブリエル・ガルシア゠マルケスとサルマン・ラシュディの文学が生んだ子」――『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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モナ・リザのニスを剥ぐ | ポール・サン・ブリス | 新潮社
¥2,640
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著者:ポール・サン・ブリス / 訳者:吉田洋之 / 出版社:新潮社 / 四六判変型 320ページ 【内容】*版元サイトより ルーヴルの至宝を500年前の素顔に戻せ! 古きを愛する学芸員オレリアンは、実利優先のヤリ手新館長ダフネに無茶ぶりされた修復プロジェクトの旅に出る。国家をも巻き込む大騒動の末、姿を現したモナ・リザの本来の顔とは? 視覚情報に溢れたSNS時代に、美とは何か、本物とは何かを問いかける絶品アート小説。 【著者プロフィール】 ・ポール・サン・ブリス(Bris,Paul Saint) 1983年生まれ。パリ在住の映像作家、アートディレクター、小説家。フランソワー世に呼び寄せられたレオナルド・ダ・ヴィンチが晩年を過ごしたフランス中部の町アンボワーズにある〈クロ・リュセ城〉のオーナー一族に生まれ、フランスの歴史研究家で人気作家のゴンザーグ・サン・ブリスの甥にあたる。2023年に刊行された『モナ・リザのニスを剥ぐ』はデビュー作ながらオランジュ文学賞やムーリス文学賞をはじめ、20を超える文学賞を受け、大きな注目を集めている。 【訳者プロフィール】 ・吉田洋之(ヨシダ・ヒロユキ) 1973年東京生まれ。パリ第3大学学士・修士課程修了、同大学博士課程中退。フランス近現代文学専攻。訳書にアントワーヌ・ローラン『ミッテランの帽子』『赤いモレスキンの女』『青いパステル画の男』、エリック・フォトリノ『光の子供』がある。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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月曜か火曜 | ヴァージニア・ウルフ | エトセトラブックス
¥2,200
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著者:ヴァージニア・ウルフ / 訳者:片山亜紀 / 出版社:エトセトラブックス / 四六判並製 176ページ / 画:ヴァネッサ・ベル / 装幀:鈴木千佳子 【内容】*版元サイトより 永遠のフェミニスト作家、ヴァージニア・ウルフが 自分で編んだ唯一の短編小説集。 彼女の真摯な「叫び声」を、100年後の今そのまま読む。 ウルフの最初の短編集を、1921年刊行当時のまま、姉ヴァネッサ・ベルの版画5点とともに完全収録。最良のガイドとなる、翻訳者の片山亜紀による詳細な注・訳者解説付。 ―ウルフの原点であり、その後の長編にも連なる真摯で切実な全8編。 【目次】 ゴースト・ストーリー「幽霊たちの家」 フェミニズム冒険活劇「ある協会」 都市のある一日を描く「月曜か火曜」 その後の長編に連なるメタフィクション「書かれなかった小説」 音楽のスケッチ「弦楽四重奏」と色彩のステッチ「青と緑」 草花と人々とカタツムリのコラージュ「キュー植物園」 フェミニズム小説であり評論でもある傑作「壁のしみ」 【著者プロフィール】 ・ヴァージニア・ウルフ 1882年ロンドン生まれ。1915年に小説『船出』でデビューし、その後『昼と夜』『ジェイコブの部屋』『ダロウェイ夫人』『灯台へ』『オーランドー』『波』『歳月』『幕間』と書き継ぐ。エッセイ『自分ひとりの部屋』『三ギニー』でも知られる。著作のほとんどは、夫とともに設立したホガース・プレス社から刊行された。10代以降、たびたび心身の不調に苦しめられ、1941年に自死。 【訳者プロフィール】 ・片山亜紀 (かたやま・あき) イースト・アングリア大学大学院修了、博士(英文学)。イギリス小説、ジェンダー研究専攻。論文に「ヴァージニア・ウルフ『幕間』(1941)--戦争の気配」(高橋和久、丹治愛編『二〇世紀「英国」小説の展開』所収)など。訳書にヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』『三ギニー』『幕間』(いずれも平凡社ライブラリー)、『ある協会』(エトセトラブックス)など。 【版画】 ・ヴァネッサ・ベル 1879年ロンドン生まれ。画家、インテリア・デザイナー。ロイヤル・アカデミーで絵画を学び、妹であるヴァージニア・ウルフとともにブルームズベリー・グループの一員でもあった。ウルフ作品の表紙画や挿絵も担当した。1961年没。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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ユダヤ人の女たち | マックス・ブロート| 幻戯書房
¥4,620
著者:マックス・ブロート / 訳者:中村寿 / 出版社:幻戯書房 / 四六判変上製 【内容】*版元サイトより 文学の徒にして親友だったフランツ・カフカの遺言に逆らい、遺稿を守って亡命、カフカ全集を編纂して世界文学に貢献した作家・翻訳家マックス・ブロート――1910年代チェコのギムナジウムに通うドイツ系ユダヤ人青年の恋愛と蹉跌を赤裸に描く、ブロートの自伝的小説。本邦初訳。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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失われたスクラップブック | エヴァン・ダーラ | 幻戯書房
¥5,720
著者:エヴァン・ダーラ / 訳者:木原善彦 / 出版社:幻戯書房 / 四六判変上製 【内容】*版元サイトより “ポスト・ギャディス”と目され、リチャード・パワーズが正体とも噂された、トマス・ピンチョン以上に謎めく、ポスト・ポストモダン作家エヴァン・ダーラ――“読まれざる傑作”として話題となった、ピリオドなしの、無数にして無名の語りで綴られる大長編の奇書がついに本邦初訳で登場! 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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無限病院 | 韓松 | 早川書房
¥3,410
著者:韓 松 / 訳者:山田 和子 / 出版社:早川書房 / 単行本 【内容】*版元サイトより 劉慈欣と並び称される“中国SF四天王”の一角、韓松ついに長篇邦訳なる 平凡な男・【楊偉/ヤン・ウェイ】は、出張先のC市のホテルでミネラルウォーターを飲んだところ腹痛で倒れ病院に連れ込まれる。そこは巨大で得体のしれない不気味な迷宮だった。『三体』著者劉慈欣も瞠目する、中国SF四天王の一角・韓松が放つ不条理SF《病院》三部作開幕篇 【著者プロフィール】 ・韓 松 1965年、重慶生まれ。武漢大学でジャーナリズムの学位を取得。新華社通信の記者として勤務するかたわら、1982年に作家活動を開始、以後、多数の小説、エッセイを発表。すぐれた中国SF小説に贈られる中国星雲賞など、数々の賞を複数回受賞した。これまで、日本では複数のアンソロジーで短篇が紹介されている。長篇は本作が日本初紹介作。劉慈欣・王晋康・何夕に並ぶ、中国SF界を先導する“中国SF四天王”のひとりである。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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0%に向かって | ソ・イジェ | 左右社
¥2,640
著者:ソ・イジェ / 訳者:原田いず / 出版社:左右社 / 四六判変形 並製 384ページ 【内容】*版元サイトより 独立映画、モータウン・サウンド、HIPHOP…… メインストリームから外れたソウルの「B面」 市場における観客占有率が「0%に向かって」減少の一途をたどっている独立映画をテーマとした表題作ほか、映画のシーンナンバーをつけられた章が散らばる「セルロイドフィルムのための禅」、公務員試験予備校のあつまる鷺梁津(ノリャンジン)を舞台に、勉強はそっちのけで恋と音楽にのめり込む〈俺〉の物語「SoundCloud」など。 若者たちの苦い日々がオフビートに展開する7篇。 〈李箱文学賞〉優秀賞、〈若い作家賞〉受賞作家による注目のデビュー作! ライムスター宇多丸さん、大田ステファニー歓人さん(『みどりいせき』)推薦! ▼ライムスター宇多丸さん 主流文化からこぼれ落ちたものをこそ「逡巡がグルーヴする」文体で掬い取る、鋭くも優しい視点。これは凄い人が出てきたかもしれない……! ▼大田ステファニー歓人さん 映画的非連続性(モンタージュ) 音楽的重層性(サンプリング) 断片記憶の不確実性(マルチタスク)が現代人のフロウ(文体) 【目次】 迷信 セルロイドフィルムのための禅 仮のスケッチ線 SounCloud グループサウンズ全集から削除された曲 (その) 場所で 0%に向かって ーーー 作家のことば 訳者解説 【著者プロフィール】 ・ソ・イジェ (ソ・イジェ) 서이제/1991年、韓国・清州(チョンジュ)生まれ。ソウル芸術大学映画学科卒。在学中に小説を書きはじめ、2018年に中編「セルロイドフィルムのための禅」が『文学と社会』新人文学賞を受賞し、デビュー。2021年に「0%に向かって」で若い作家賞、本書で今日の作家賞を受賞。続く2022年には「頭蓋骨の内と外」で2年連続となる若い作家賞、「壁と線を越えるフロウ」で李箱文学賞優秀賞、『0%に向かって』でキム・マンジュン文学賞新人賞を受賞と、デビュー数年にして数々の名だたる文学賞を受賞している。 Instagram @rhythmmm.ije_ 【訳者プロフィール】 ・原田いず (ハラダ・イズ) 1985年、兵庫県神戸市生まれ。韓国文学翻訳院翻訳アカデミー、同院翻訳アトリエで学ぶ。2020年、新韓流文化コンテンツ翻訳コンクール(現翻訳新人賞)映画部門大賞受賞。韓国文学ZINE『udtt book club』のメンバーとして、未邦訳作品の紹介を行っている。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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降りていこう | ジェスミン・ウォード | 作品社
¥2,970
著者:ジェスミン・ウォード / 訳者:石川由美子 / 出版社:作品社 【内容】*版元サイトより 〈あんたの武器はあんた自身〉母さんは言った。あたしの武器はあたしだ。 奴隷の境遇に生まれた少女は、祖母から、そして母から伝えられた知識と勇気を胸に、自由を目指す――。40歳の若さで全米図書賞を二度受賞した、アメリカ現代文学最重要の作家が新境地を開く、二度目の受賞後初の長篇小説! 悲しみが霧雨になって降り注ぐ。スカートに指をこすりつけ、しだいに長くなってくる影のなかで地面に膝をつきながら、わが身の境遇につくづく驚かずにはいられない。この天涯孤独ぶりはどうだろう。こんなところで腰の片方には命を、もう片方には死を持ち歩いているなんて。 「どっち?」あたしは宙に向かって問いかける。「どっちを与えるべき?」夕暮れのなかを漂っていく自分の声を聞いて、少しだけ孤独がやわらぐ。 この同じ空のどこかで、あたしのミツバチたちも飛び回っているに違いない。(…) この同じ空のどこかで、サフィも息を吸って吐いているに違いない。 「サフィ」あたしは尋ねる。「どっち?」(本書より) 【著者プロフィール】 ・ジェスミン・ウォード(Jesmyn Ward) ミシガン大学ファインアーツ修士課程修了。マッカーサー天才賞、ステグナー・フェローシップ、ジョン・アンド・レネイ・グリシャム・ライターズ・レジデンシー、ストラウス・リヴィング・プライズ、の各奨学金を獲得、および2022年米国議会図書館アメリカ・フィクション賞を受賞。『骨を引き上げろ(Salvage the Bones)』(2011年)と『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え(Sing, Unburied, Sing)』(2017年)の全米図書賞受賞により、同賞を2 度にわたり受賞した初の女性作家となる。そのほかの著書に小説『線が血を流すところ(Where the Line Bleeds)』および自伝『わたしたちが刈り取った男たち(Men We Reaped)』などが、編書にアンソロジー『今度は火だ(The Fire This Time)』がある。『わたしたちが刈り取った男たち』は全米書評家連盟賞の最終候補に選ばれたほか、シカゴ・トリビューン・ハートランド賞および公正な社会のためのメディア賞を受賞。現在はルイジアナ州テュレーン大学創作科にて教鞭を執る。ミシシッピ州在住。 【訳者プロフィール】 ・石川 由美子(いしかわ・ゆみこ) 琉球大学文学科英文学専攻課程修了。通信会社に入社後、フェロー・アカデミーにて翻訳を学び、フリーランス翻訳者として独立。ロマンス小説をはじめ、「ヴォーグニッポン」、「ナショナルジオグラフィック」、学術論文、実務文書など、多方面の翻訳を手掛ける。訳書に、『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え』、『骨を引き上げろ』、『線が血を流すところ』(以上作品社)など。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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台湾文学コレクション1 近未来短篇集 | 早川書房
¥3,090
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訳者:三須祐介 / 出版社:早川書房 【内容】*版元サイトより 先端技術を敬遠する母と反発する娘を描く「2042」、恋する相手のデータを収集する女性の行き過ぎた愛情の行方を語る「USBメモリの恋人」、逃げた介護ロボットの真相を痛切に描く「小雅」など、台湾の実力派作家たちの選りすぐりの傑作SF8篇を収録 【著者一覧】 賀景濱 湖南蟲 ?麗群 姜天陸 林新惠 蕭? 許順? 伊格言 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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台湾文学コレクション3 二階のいい人 | 陳思宏 | 早川書房
¥3,410
著者:陳思宏 / 訳者:白水紀子 / 出版社:早川書房 【内容】*版元サイトより 現代台湾を舞台に、時代と共に移り行く家族の形とセクシュアリティを見つめる物語 ベルリンの弟の家にやってきた台湾の高校教師。不慣れな外国に戸惑う日々の合間、彼女は美容院を営んだ亡母の顧客名簿をめくり、古い記憶をたどる。貧しい一家は母の裏の商売のおかげで生き延びたのだが――。疎外感を抱き生きてきた女性が出会うひと夏の物語 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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台湾文学コレクション2 風の前の塵 | 施叔青 | 早川書房
¥3,090
著者:施叔青 / 訳者:池上貞子 / 出版社:早川書房 【内容】*版元サイトより 日本統治下の台湾で生きた母の真実とは? 過去と現代を往還する台湾の巨匠の傑作長篇 日本統治下の台湾で弾圧される先住民の青年。日本人に憧れる客家人の写真家。日本人村で育つ警察官の娘、月姫。彼らは何を願い、誰を愛したのか? 時を経て、月姫の娘の無弦琴子は期せずして亡母の足跡をたどる。史実と幻想を織り交ぜて描かれた傑作歴史小説 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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わたしたちが沈黙させられるいくつかの問い | レベッカ・ソルニット | 左右社
¥2,420
著者:レベッカ・ソルニット / 訳者:ハーン小路恭子 / 出版社:左右社 / 四六判 上製 272ページ / 装幀:松田行正+杉本聖士 【内容】*版元サイトより 「ご結婚は?」「ご主人は?」「奥さまは?」「お子さんは?」……。 わたしたちはいつも、無数の問いにさらされ、黙らされてきた。 でもいまや、何かが変わりはじめた。 近年のフェミニズムの大きな動きのなかで綴られた、沈黙と声をあげることをめぐるエッセイ集。 #MeTooの世界的なうねりを準備した傑作『説教したがる男たち』につづく、ソルニット節の真骨頂! ブレイディみかこさん推薦、待望の翻訳刊行 ヴァージニア・ウルフについて講演をしたあとのこと。 ある男がこう言った。「ウルフは子どもを産むべきだったと思いますか?」 女性の社会進出が進み、ライフスタイルがどんなに多様化しても、 わたしたちは何度でも何度でも脱力するような問いにさらされて生きている。 さまざまなかたちの暴力を受け、沈黙することを強いられつづけている。 SNSでは声を封じるためのあらゆる嫌がらせと脅しがぶつけられ、 レイプを始めとする性暴力やドメスティック・バイオレンスは一向に減ることがない。 人魚姫は地上で暮らすかわりに声を奪われるお話しだし、 「STAR WARS」三部作でレイア姫以外の女性が話すシーンはわずか63秒間に過ぎず、 女性たちを固定観念に閉じ込める物語は、進化をめぐる科学にまで浸透している。 男と女をめぐるいびつな権力構造をあばき、 辛辣に、ときにユーモラスに、すべてのひとに力を与える傑作エッセイ。 【目次】 イントロダクション マザー・オブ・オール・クエスチョンズ 1 沈黙は破られる 沈黙に関する簡潔な記録 I 群島を囲む海 II 男はみな孤島 男性の沈黙 III 沈黙と檻 IV 洪水に飲まれた都市 反乱の年 フェミニズム 男たちの到来 七つの死の一年後 レイプ・ジョークをめぐる短くも幸福な近況 2 ブレイキング・ザ・ストーリー 五百万年来の郊外から逃れて 鳩が飛び立ったあとの巣箱 女が読むべきでない八十冊 『ロリータ』について説教したがる男たち 加害者が行方不明 女巨人 謝辞と出典 訳者あとがき 【著者プロフィール】 ・レベッカ・ソルニット 1961年生まれ。作家、歴史家、アクティヴィスト。カリフォルニアに育ち、環境問題・人権・反戦などの政治運動に参加。1988年より文筆活動を開始する。歩くことがいかに人間の思考と文化に深く根ざしているか広大な人類史を渉猟する『ウォークス 歩くことの精神史』(Wanderlust, 2000)、エドワード・マイブリッジ伝River of Shadows(2004、全米批評家協会賞)、ハリケーン・カトリーナを取材したA Paradise Built in Hell(2009、邦訳『災害ユートピア』)、#MeToo運動のうねりの予兆となった話題作『説教したがる男たち』など、環境、土地、芸術、アメリカ史など多分野に二十を越す著作がある。美術展カタログや雑誌への寄稿も多数。 【訳者プロフィール】 ・ハーン小路恭子 (ハーン・ショウジ・キョウコ) 米文学者。金沢大学国際基幹教育院准教授。専門分野は二十世紀以降のアメリカ文学・文化で、小説やポップカルチャーにおける危機意識と情動のはたらきに関心を持つ。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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説教したがる男たち | レベッカ・ソルニット | 左右社
¥2,640
著者:レベッカ・ソルニット / 訳者:ハーン小路恭子 / 出版社:左右社 / 四六判 上製 208ページ / 装幀:松田行正+杉本聖士 【内容】*版元サイトより 女性は日々、戦争を経験している。 どんなに頑張っても、話すこともできず、自分のいうことを聞いてもらおうとすることさえ、ままならない。 ここはお前たちの居場所ではない。 男たちは根拠のない自信過剰で、そう女性を沈黙に追い込む。 ソルニット自身がその著者とも知らず、「今年出た、とても重要な本を知っているかね」と話しかけた男。 彼にそんな態度を取らせている背景には、男女のあいだの、世界の深い裂け目がある。 性暴力やドメスティック・バイオレンスは蔓延し、それでいて、加害者の圧倒的割合が男性であることには触れられない。 女性たちの口をつぐませ、ときに死に追いやる暴力の構造をあばき出し、 想像力と言葉を武器に、立ち上がる勇気を与える希望の書。 相手が女性と見るや、講釈を垂れたがる男たち。そんなオヤジたちがどこにでもいること自体が、女性たちが強いられている沈黙、世界の圧倒的な不公正そのものだ。今や辞書にも載っている「マンスプレイニング(manとexplainの合成語)」を世に広め、#MeTooへと続く大きなうねりを準備するきっかけのひとつとなったソルニットの傑作、待望の邦訳! 【目次】 1 説教したがる男たち 2 長すぎる戦い 3 豪奢なスイートで衝突する世界 4 脅威を称えて 5 グランドマザー・スパイダー 6 ウルフの闇 7 変態に囲まれたカサンドラ 8 #女はみんなそう 9 パンドラの箱と自警団 謝辞 訳者あとがき 【著者プロフィール】 ・レベッカ・ソルニット 1961年生まれ。作家、歴史家、アクティヴィスト。カリフォルニアに育ち、環境問題・人権・反戦などの政治運動に参加。1988年より文筆活動を開始する。歩くことがいかに人間の思考と文化に深く根ざしているか広大な人類史を渉猟する『ウォークス 歩くことの精神史』(Wanderlust, 2000)、エドワード・マイブリッジ伝River of Shadows(2004、全米批評家協会賞)、ハリケーン・カトリーナを取材したA Paradise Built in Hell(2009、邦訳『災害ユートピア』)、#MeToo運動のうねりの予兆となった話題作『説教したがる男たち』など、環境、土地、芸術、アメリカ史など多分野に二十を越す著作がある。美術展カタログや雑誌への寄稿も多数。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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女らしさの神話 上・下巻 | ベティ・フリーダン | 岩波書店
¥2,737
著者: ベティ・フリーダン / 訳者:荻野美穂 / 出版社:岩波書店 【内容】*版元サイトより 幸福なはずのアメリカの主婦たちに広がる正体不明の不安やいらだち。その「名前のない問題」の原因は、結婚して夫や子どもの面倒をみることが幸せだとする「女らしさの神話」にあるのではないか。神話がいかにして強固になったかを解き明かし、その解体を唱えた二〇世紀フェミニズムの金字塔。一九六三年の著作の全訳。 【目次】 凡 例 序文と謝辞 第一章 名前のない問題 第二章 幸福な主婦というヒロイン 第三章 女性のアイデンティティの危機 第四章 情熱的な旅 第五章 ジークムント・フロイトの性的唯我論 第六章 機能主義的フリーズ、女らしさの主張、マーガレット・ミード 第七章 性別指向の教育者たち 第八章 誤った選択 第九章 性別の売り込み 原 注 【著者プロフィール】 ・ベティ・フリーダン 1921-2006.アメリカのジャーナリスト,作家。本書の刊行が戦後の第二波フェミニズム運動のきっかけとなったと言われる。全米女性機構(NOW)を創設するなど、フェミニズム運動を主導した。 【訳者プロフィール】 荻野 美穂(おぎの・みほ) 大阪大学名誉教授。女性史・ジェンダー研究。著書に『中絶論争とアメリカ社会』(岩波書店)、『ジェンダー化される身体』(勁草書房)、『「家族計画」への道』(岩波書店)、『女のからだ フェミニズム以後』(岩波新書)など。訳書に、ジョーン・W. スコット『ジェンダーと歴史学』(平凡社ライブラリー)など。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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天国ではなく、どこかよそで | レベッカ・ブラウン | twillilight
¥2,200
著者:レベッカ・ブラウン / 訳者:柴田元幸 / 出版社:twillilight / B6変形 上製本 136ページ 【内容】*版元サイトより 『体の贈り物』『私たちがやったこと』『若かった日々』などで知られるアメリカの作家、レベッカ・ブラウンの最新物語集『天国ではなく、どこかよそで』。 「三匹の子ぶた」を踏まえた「豚たち」、「赤ずきんちゃん」を踏まえた「おばあさまの家に」をはじめ、ピノキオ、ヘンゼルとグレーテルなど、さまざまな伝統的物語やキャラクターを、レベッカ流に夢見なおした物語が並びます。 語り直しの切り口は作品によってさまざまですが、単一のメッセージに還元できない、怒りと希望をシンプルな文章で発信しつづける作家の神髄が伝わってくる、豊かな「サイクル」が出来上がっています。 訳者の柴田元幸さんが「この人の文章は言葉というよりほとんど呪文のようなリズムを持っている」と評するレベッカ・ブラウン独自の文体によって、 読者を暗闇から光へ、厳しさから愛へ、私たちが今いる場所から私たちが行くべき場所へと導きます。 “ここにあるのは「めでたし、めでたし」の死角を辛辣なユーモアで照らしてみせる物語。 そうやってわたしたちが見えないふり、聞こえないふり、わからないふりをしてきた暴力の轍を、怒りでもって洗い出し、祈りをこめて語り直すのだ。” 倉本さおり “そこではみんな、ほんものの肉体を得る。 痛みに苛まれ、声は揺らぎ、歪み、叫ぶ。 闇の中、寓話は変わり果てた姿になって 赦しを求め、こちらを見つめる。 どうしてこんなに、愛おしいのだろう。” 大崎清夏 【著者プロフィール】 ・レベッカ・ブラウン (レベッカ ブラウン) 1956年ワシントン州生まれ、シアトル在住。作家。翻訳されている著書に『体の贈り物』『私たちがやったこと』『若かった日々』『家庭の医学』『犬たち』、ナンシー・キーファーとの共著に『かつらの似合っていない女』がある。『体の贈り物』でラムダ文学賞、ボストン書評家賞、太平洋岸北西地区書店連合賞受賞。 【訳者プロフィール】 ・柴田元幸 (シバタモトユキ) 1954年生まれ。翻訳家・アメリカ文学研究者。 ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、スチュアート・ダイベック、スティーヴ・エリクソン、レベッカ・ブラウン、バリー・ユアグロー、トマス・ピンチョン、マーク・トウェイン、ジャック・ロンドンなど翻訳多数。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクソン』で日本翻訳文化賞、また2017年に早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。 文芸誌『MONKEY』(スイッチ・パブリッシング)責任編集。 【複数商品のご注文について】 システムの都合上、各商品ごとに個別に送料がかかっておりますが、複数注文をいただいた場合は別途、適正な価格でご購入いただけるように送料を修正させていただきます。ご注文後にメールにてご連絡を差し上げます。ご安心ください。複数冊のご注文もお待ちしてます。よろしくお願いいたします。
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ニューヨーク精神科医の人間図書館 | ナ・ジョンホ | 柏書房
¥1,980
SOLD OUT
著者:ナ・ジョンホ / 訳者:米津篤八 / 出版社:柏書房 / 四六判並製 442ページ / 装画:安藤巨樹 / 装幀:中村聡 【内容】*版元サイトより 「かれらにはわからないさ。 それがどんな気分かなんて」 「誰にでも起こりうることよ」 「結局、〝意志〟の問題じゃないんですか?」 人種的マイノリティ、統合失調症患者、 ホームレス、トランスジェンダー…… アジア系移民のニューヨーク精神科医として 出会った患者たちの、要約できない人生の断片。 デンマークから始まった「人間図書館(Human Library)」では、利用者は「本」ではなく貸し出された「人」と30分程度会話をすることができる。民族的マイノリティ、エイズ患者、移民、統合失調症患者、ホームレス、トランスジェンダー、失業者など、さまざまな人が貴重な時間を貸し出してくれるおかげで、この図書館は維持される。他人に向けられたスティグマ(負の烙印)や偏見を解消し、共存の意味を考え直そうという意図で始まったこのプロジェクトは、いまでは世界80数カ国で進められているという。 大学で心理学を勉強したのち、自殺予防に寄与したいと思い精神科医に転向した著者にとって、この初となる著作は、まさに「人間図書館の書庫の片隅の物語」だ。本編には、メイヨークリニックとニューヨーク大学の研修医を経て、イェール大学で依存症精神科専任医課程を終えるまでに出会った、さまざまな患者が登場する。人種も性別も年齢も職業もジェンダー・アイデンティティも異なるが、共通するのは皆、社会的に脆弱な立場にあるということだ。 “人間図書館で人と人がお互いを知り、触れ合う過程は、精神科医と患者との面接に非常によく似ている。人生において、自分とまったく違う世界を生きている人と会話するようなことがどれだけあるだろうか。(…)私は人間図書館のように、私の患者と他の人の橋渡しをするような本なら、世に出すに値するのではないかと考えるようになった。” ――はしがき 差別、偏見、スティグマを乗り越え、共に生きる一歩を踏み出すために。子どもから大人まで、幅広くお薦めしたいエッセイ集。 ※本書は뉴욕 정신과 의사의 사람 도서관: 낙인과 혐오를 넘어 이해와 공존으로 by 나종호の日本語訳である。 【目次】 はしがき 他人の人生を理解するということ 1 ニューヨークで出会った人々 ふたりのあいだの距離 ニューヨークのホームレス、ホームレスのニューヨーク あの人がいなくなったことが信じられません 記憶を共に歩く時間 ひとりの命を救うということ 人種的マイノリティの子の親として生きるということ アーモンドお婆さん 2 共感するにも努力がいる わからないさ、それがどんな気分かなんて 誰にでも起こりうることだ 彼女の靴を履いて歩く 共感と同情、そのあいだのどこか 共感を超え、苦痛を分かち合うこと 3 スティグマに負けない人生 研修医の先生がいいです 双極症は私の一部に過ぎない 大丈夫じゃなくても大丈夫 依存症は意志の問題だろうか 自殺は「極端な選択」ではない 自殺予防は可能だろうか 勇気を出してくれてありがとう あとがき さらば、ニューヨーク 日本語版あとがき ただひとりの勇気のために 参考文献 【著者プロフィール】 ・ナ・ジョンホ〈나종호〉 イェール大学医学部精神医学科教授。ソウル大学心理学科を卒業後、自殺予防に寄与する精神科医師を目指して、医学大学院に進学した。ソウル大学医学大学院を卒業後、ハーバード大学保健大学院で修士課程を修了。その後メイヨークリニックとニューヨーク大学で精神科研修医、イェール大学で依存症精神科専任医(フェロー)課程を終えた。自殺、依存症、トラウマ、悲嘆(グリーフ)に関する国際学術論文と教科書チャプター70編余りを執筆し、米国立精神保健院優秀研修医賞、イェール大学精神医学科研修医優秀研究賞、米国依存症精神医学協会ジョン・レナ賞、米国退役軍人省キャリア・デベロップメント・アワードなどを受賞した。OECD加盟国のなかで自殺率が1位なのに、抗うつ薬の処方率が最下位の韓国の精神疾患と治療に対するスティグマを緩和し、精神科受診のハードルを下げるため、文筆活動を続けている。 【訳者プロフィール】 ・米津篤八〈よねづ・とくや〉 朝日新聞社勤務を経て、朝鮮語翻訳家。ソウル大学大学院で修士、一橋大学大学院で博士学位取得(朝鮮韓国現代史)。訳書に洪世和『コレアン・ドライバーは、パリで眠らない』(みすず書房)、キム・サンホン『チャングム』(早川書房)、李姫鎬『夫・金大中とともに――苦難と栄光の回り舞台』(朝日新聞出版)、イ・ギジュ『言葉の温度』、追跡団火花『n番部屋を燃やし尽くせ――デジタル性犯罪を追跡した「わたしたち」の記録』(以上、光文社)、チョン・ヘヨン『誘拐の日』(ハーパーコリンズ・ジャパン)、キム・ジュン『くだらないものがわたしたちを救ってくれる』(柏書房)、キム・ホヨン『不便なコンビニ』(小学館)など多数。
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リスボンのブックスパイ | アラン・フラド | 東京創元社
¥2,750
著者:アラン・フラド / 訳者:高山祥子 / 出版社:東京創元社 / 四六判並製 442ページ / 装画:安藤巨樹 / 装幀:中村聡 【内容】*版元サイトより 1942年、第二次世界大戦下。ニューヨーク公共図書館で働く司書のマリアは、大統領令に基づく任務を帯び、ポルトガルのリスボンに旅立つことになった。その任務とは、身分を偽り、戦略分析のため枢軸(すうじく)国の刊行物を収集すること。報道写真家の母をスペイン内乱で亡くしたマリアは、危険を冒してでも戦争を終わらせたいという強い想いを抱いていたのだ。 同時期、リスボン。書店を営む青年ティアゴは、書類偽造の天才である書店員ローザとともに、迫害から逃れようとするユダヤ人避難民を命懸けで援助していた。マリアは街で本や新聞を集めるうちにふたりと出会い、戦争を終わらせるためのさらなる任務に臨むことに── 戦時のヨーロッパで活躍した実在の図書館司書に材をとり、本を愛する者たちの闘いを描き上げた、心揺さぶる傑作長編!訳者あとがき=高山祥子 【著者プロフィール】 ・アラン・フラド オハイオ州とポルトガルに拠点を置く作家。歴史小説協会会員。2019年、第二次世界大戦下に行われた伝書鳩を用いた作戦行動を題材に、人々の闘いと絆を描いた長編小説The Long Flight Homeでデビュー、一躍ベストセラー作家となる。その後も歴史に材をとった作品を次々と発表し、第四長編『リスボンのブック・スパイ』は戦時のヨーロッパで活躍した実在の図書館司書をモデルとしている。 【訳者プロフィール】 ・高山祥子(タカヤマショウコ ) 1960年東京都生まれ。成城大学文芸学部卒業。訳書にサラ・グラン『探偵は壊れた街で』、ジェームズ・バロン『世界一高価な切手の物語』、ケイト・ウィンクラー・ドーソン『アメリカのシャーロック・ホームズ』、レスリー・M・M・ブルーム『ヒロシマを暴いた男』、ジャネット・スケスリン・チャールズ『あの図書館の彼女たち』などがある。
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危険なトランスガールのおしゃべりメモワール | カイ・チェン・トム | 晶文社
¥2,530
SOLD OUT
著者:カイ・チェン・トム / 訳者:野中モモ / 出版社:晶文社 / 四六判並製 232ページ 【内容】*版元サイトより 蟷螂拳(とうろうけん)を繰り出すトランスガール! こんな小説をずっと待っていました!――三木那由他 カンフーの達人で、病的な嘘つきのあたしは、生まれ育った町と家族から逃げ出した。 誰かが描いた物語に、閉じ込められないために。 行き着いた「奇跡通り」では、面倒を見てくれるディーヴァ、不思議な力を持つ魔女、鼻もちならない「お姫様」ら、様々なトランスたちに会う。やがて、殺されたトランスジェンダー女性たちの仇を討つことを使命とするガールギャングに入り、ストリートで暴れまわる。 待ち受ける数々の困難を前に、彼女は新しい家族を守り、痛みを癒し、自分の中にある真実を見つけることができるのだろうか? 創刊たちまち大好評の海外文学シリーズ「I am I am I am」、第二弾! 【目次】 危険な物語 第1部:逃走 グルームの真ん中にあるねじ曲がった家 人魚たちが死んだ日 蜜蜂たちの教え ポケットナイフの歌、その1 煙と光の都市 ゴーストフレンド、あるいはあたしをイかせられる唯一の人物 素手で男を殺す方法 ポケットナイフの歌、その2 親愛なるチャリティ 第2部:奇跡通り 猛烈なフェムたち キマヤのほほえみ あたしだけの場所 キマヤとラプンツェルの伝説的ロマンス おっぱい、あるいはあんたと同じだけ 待合室 ポケットナイフの歌、その3 クロコダイル先生 自分がお魚だってわかってるでしょ、ねえ? ハイヒール ソラヤの物語 ガールギャング 親愛なるチャリティ 第3部:ガールギャング リップスティック切り裂き団の伝説 ひじとひざの使い方について 戦争の女神ヴァラリアの伝説 ポケットナイフの歌、その4 盗み聞き――ルクレツィアとヴァラリア 象牙の塔の社会正義闘士たち 豚ども 奇跡通りに流れた血 あたしたちの体は爆弾 夢日記、あるいはゾンビへの憐れみ ポケットナイフの歌、その5 親愛なるチャリティ 第4部:赦し 魔女のアルゼナの家 キャバレー・ルージュでのオープンマイクの夜 あたしのノートより 盗み聞き――キマヤとラプンツェル 百人のガールズの母親 蜂の群れの捕まえかた ポケットナイフの歌、その6 赦しのケーキを焼く 電話の紳士 デートの夜 オーガズム、あるいはゴーストフレンドとの別れ 親愛なるチャリティ 第5部:エスケープ 飢えと愛の違い このトイレットペーパーはなんでできてる? これで一周 世界最高のエスケープ・アーティスト 親愛なるチャリティ 謝辞 訳者あとがき 【著者プロフィール】 ・カイ・チェン・トム(Kai Cheng Thom) 入植者に譲渡されたことのない先住民の領地トロントとモントリオールを拠点に活動する作家、パフォーマー、猛烈なフェム、悪名高き噓つき。本書は彼女の初の小説であり、第29 回ラムダ文学賞トランスジェンダー・フィクション部門の最終候補に、2019 年にはエマ・ワトソンのオンライン・フェミニスト・ブッククラブ「OUR SHARED SHELF」の課題図書に選ばれ、話題を呼んだ。著書にエッセイ集『I Hope We Choose Love :A Trans Girl’s Notes from the End of the World』(未邦訳、アメリカ図書館協会2020年ストーンウォール・オナー・ブックス)などがある。2017 年にデイン・オギルビー賞を受賞。 カイ・チェンは敵に呪いをかけられるのを避けるために他にもさまざまな名前を使っている。 【訳者プロフィール】 ・野中モモ(のなか・もも) 東京生まれ。翻訳者、ライター。訳書にロクサーヌ・ゲイ『バッド・フェミニスト』、ルピ・クーア『ミルクとはちみつ』、レイチェル・イグノトフスキー『世界を変えた50 人の女性科学者たち』、ヴィヴィエン・ゴールドマン『女パンクの逆襲――フェミニスト音楽史』、ナージャ・トロコンニコワ『読書と暴動 プッシー・ライオットのアクティビズム入門』など。著書に『デヴィッド・ボウイ 変幻するカルト・スター』、『野中モモの「ZINE」 小さなわたしのメディアを作る』などがある。
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パリ十区サン=モール通り二〇九番地 | リュト・ジルベルマン | 作品社
¥3,960
SOLD OUT
著者:リュト・ジルベルマン / 訳者:塩塚秀一郎 / 出版社: 作品社 【内容】*版元サイトより ナチス占領下のパリに生きた市井の人々 東欧からのユダヤ系移民たちや貧しい人びとが数多く住むパリの集合住宅は、ナチス占領下の困難な時代をいかに乗り越えたのか。ヴィシー政権下の1940年代前半を中心に、1840年代に遡る建物の完成から21世紀の現在に至るまで、この集合住宅に生まれ、暮らし、消えていった名もなき無数の人びとの物語を丹念に紡ぎだす、唯一無二の歴史ドキュメンタリー。 我々二〇九番地。貧者も、死者も生者も、行方不明者も帰還者も、我々パリ・コミューン参加者も職人も、レジスタンス活動家も密告者も、我々恋する娘もふしだらな女も、我々カビール人もポーランド人も、ユダヤ人も、ポルトガル人もブルターニュ人も、モロッコ人もイタリア人も、我々、オデット、アルベール、ダニエル、ヘンリーも、シャルルも、その他の人々も皆、我々二〇九番地なのだ。「我々二〇九番地」という言い方は、想像上の故郷を力強く誇らしく表明するものであり、中庭の上で四角く切り取られた空がその旗印となるだろう。(本書より) 【著者プロフィール】 ・リュト・ジルベルマン(Ruth Zylberman) 1971年、パリ生まれ。ドキュメンタリー映画監督、文筆家。パリ政治学院とニューヨーク大学で歴史や文学を学んだ後、助監督として経験を積み、2002年の『パリ・ファントム』で監督デビュー。これまでに10本近くのドキュメンタリー映画を監督し数多くの賞を受賞している。なかでも、2018年の『パリ十区、サン= モール通り二〇九番地の子供たち』は書物の姉妹編と見なしうる映画であり、行方不明者を含む占領下の子供たちに焦点を絞っている。また、2015年に出版された最初の小説『生死不明者調査局』は、著者の母、叔母、祖母の強制収容所体験を脚色した物語で、英語、ドイツ語、スペイン語にも翻訳され高い評価を受けた。 【訳者プロフィール】 ・塩塚秀一郎(しおつか・しゅういちろう) 1970年、福岡県北九州市生まれ。専門は近現代フランス文学。東京大学教養学部(フランスの文化と社会)卒業。同大学院人文科学研究科修士課程(仏語仏文学専攻)修了。パリ第三大学博士(文学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。著書に『逸脱のフランス文学史 ウリポのプリズムから世界を見る』(書肆侃侃房)、『レーモン・クノー 〈与太郎〉的叡智』(白水社)、『ジョルジュ・ペレック 制約と実存』(中公選書)など、訳書にジョルジュ・ペレック『パリの片隅を実況中継する試み ありふれた物事をめぐる人類学』、『傭兵隊長』、『煙滅』、『美術愛好家の陳列室』、『さまざまな空間』(以上水声社)、レーモン・クノー『リモンの子供たち』(水声社、日仏翻訳文学賞受賞)、『あなたまかせのお話』(国書刊行会)などがある。
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ベル・ジャー | シルヴィア・プラス | 晶文社
¥2,750
SOLD OUT
著者:シルヴィア・プラス / 訳者:小澤身和子 / 出版社:晶文社 / 四六判並製 388ページ 【内容】*版元サイトより わたしはぜんぶ覚えている。あの痛みも、暗闇も——。 ピュリツァ—賞受賞の天才詩人が書き残した 伝説的長編小説、20年ぶりの新訳! 優秀な大学生のエスター・グリーンウッドはニューヨークのファッション誌でのインターンを勝ち取ったとき、夢がついに叶うと信じて喜んだ。しかし、退屈なパーティー、偽善的に感じられる恋人、空虚なだけのニューヨークでの生活に違和感を覚え、世界が支離滅裂なものに感じられる。 そして、とあることをきっかけに精神のバランスが徐々に崩れていく。 世の中は欺瞞だらけだと感じる人、かつてそう思ったことがある人たちに刺さりつづける、英米だけで430万部を売り上げた世界的ベストセラー、待望の新訳。 海外文学シリーズ「I am I am I am」、第一弾! 「どの枝の先からも、丸々とした紫色のイチジクみたいに素晴らしい未来が、手招きしたりウインクしたりしている。あるイチジクは夫と幸せな家庭、それに子どもたち。別のイチジクは有名な詩人で、また別のイチジクは優秀な教授。(…)それらの後ろにも上にも、数えきれないほどイチジクがたわわに実っていた。イチジクの木の幹の分かれ目に座り、飢え死にしそうになっている自分の姿が見えた——どのイチジクを選んだらいいか決められないのだ。あれもこれも欲しくて、ひとつを選んでしまったら、残りすべてを失うと思っている。」――本文より ********** この個人的な小説は、個人が生きた時代を痛いほどの率直さと繊細さで抉り出した作品でもある。 ──ブレイディみかこ 刊行から60年、米Z世代の間で再び必読書に。 未来への絶望が蔓延する社会に、切ない希望を与える一冊。 ──竹田ダニエル 何にでも成れるはずなのに 何にもなれやしない その絶望の生々しさに呑まれそうになる。 それでも損なわれない繊細さと高潔さ 彼女と私たちは地続きの場所にいる ──宇垣美里 ―――――――――――――――――――――― <「I am I am I am」シリーズ> 物語を読むことで、今まで見過ごされていた声に触れる海外文学選書シリーズ。「手に取りにくい・堅い・難しそう」じゃない、初めて海外文学を手に取る方にもおすすめできるシリーズです。 ―――――――――――――――――――――― 【著者プロフィール】 ・シルヴィア・プラス(Sylvia Plath) 1932-1963年。ボストン生まれ。詩人、作家。8歳から詩を、9歳から物語を書き始め、10代から作品が雑誌に掲載される。1955年にスミス・カレッジを卒業後、フルブライト奨学金でケンブリッジ大学へ留学。1960年に詩集『The Colossus』を出版。1963年、唯一の長編小説である『ベル・ジャー』を別名のもと出版。同年、自ら命を絶つ。1982年『The Collected Poems』でピュリツァー賞を受賞。 本書『ベル・ジャー』は英米だけで430万部を売り上げた世界的ベストセラーであり、現在も多くの読者の心を掴んでいる。 【訳者プロフィール】 ・小澤身和子(おざわ・みわこ) 東京大学大学院人文社会系研究科修士号取得、博士課程満期修了。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン修士号取得。「クーリエ・ジャポン」の編集者を経て翻訳家に。訳書にリン・エンライト『これからのヴァギナの話をしよう』、ウォルター・テヴィス『クイーンズ・ギャンビット』、カルメン・マリア・マチャド『イン・ザ・ドリームハウス』、デボラ・レヴィ『ホットミルク』、ニナ・マグロクリン『覚醒せよ、セイレーン』など。
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宇宙の果ての本屋 現代中華SF傑作選 | 新紀元社
¥2,750
出版社:新紀元社 / 四六判上製480ページ 【内容】*版元サイトより 第41回 日本SF大賞 特別賞を受賞した立原透耶編纂の中華SFアンソロジーがついに発売。 『時のきざはし 現代中華SF傑作選』に続き、掲載作家は『三体』の著者劉慈欣と並び称される、王晋康や韓松、何夕といったベテランをはじめ、梁清散、陳楸帆、宝樹など、中堅・新人の全15人。陸秋槎氏の新作「杞憂」の初邦訳作品をはじめ、20年前にこのコロナ禍を予言したかのような「死神の口づけ」(潭楷)ほか、SFから幻想譚まで豊富な内容で、表題作「宇宙の果ての本屋」(江波)は本好きなら誰もが感動する一編となっている。 【著者一覧】 顧適/何夕/韓松/宝樹/陸秋槎/陳楸帆/王晋康/王侃瑜/程婧波/梁清散/万象峰年/譚楷/趙海虹/昼温/江波
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移動迷宮 中国史SF短篇集 | 中央公論新社
¥2,200
編訳:大恵和実 訳:上原かおり, 大久保洋子 , 立原透耶, 林久之 / 出版社:中央公論新社 / 四六判 336ページ 【内容】*版元サイトより 孔子は時空を越え、諸葛亮孔明は珈琲栽培に成功し、マカートニー伯爵は乾隆帝の迷宮に閉じ込められ、魯迅は故郷でH・G・ウェルズのタイムマシンに出くわす――悠久の中国史を舞台に、今もっとも勢いのある中国の作家7人が想像力の限りを尽くした超豪華短篇集 【目次】 ・孔子、泰山に登る(飛氘 著/上原かおり 訳) ・南方に嘉蘇あり(馬伯庸 著/大恵和実 訳) ・陥落の前に(程婧波 著/林 久之 訳) ・移動迷宮 The Maze Runner(飛氘 著/上原かおり 訳) ・広寒生のあるいは短き一生(梁清散 著/大恵和実 訳) ・時の祝福(宝樹 著/大久保洋子 訳) ・一九三八年上海の記憶(韓松 著/林 久之 訳) ・永夏の夢(夏笳 著/立原透耶 訳)
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スウープ! | P・G・ウッドハウス | 国書刊行会
¥2,640
著者:P・G・ウッドハウス / 訳者:深町悟 / 出版社:国書刊行会 / 四六判 272ページ 【内容】*版元サイトより ドイツ、ロシア、中国など、九か国の軍隊がイギリスに襲来(スウープ)! 同日同時刻に諸外国から侵攻されて、足の踏み場もなくなった絶体絶命のイギリス。 祖国の命運を賭けて、ボーイスカウトの若き総長・クラレンスが反撃を挑む―― 〈ジーヴス〉シリーズのウッドハウスが戦争と世相を笑い飛ばす、幻の快作。本邦初訳! 【ストーリー】 ドイツ、ロシア、中国など、九か国の軍隊がイギリスに襲来! 偶然にも、同日同時刻に(・・・前段参照!)そうしたなか、ボーイスカウトの若き総長・クラレンスは仲間とともに祖国を救うべく奔走する。 徒党を組んでイギリス包囲網を作る各国の将官を、偽情報を用いたり、劇場で騒ぎを起こさせるなどして、彼らを仲たがいさせ、軍隊を同士討ちさせる。 そうしてまんまと侵略者たちをイギリスから追い出そうとする―― 戦争小説の一種なのに「人が死なない」という点でも本作は異色。 戦争が起きて、爆弾が落ちても街では誰も死なず(なぜならみな、夏のバカンスに出かけていたから!)、侵略軍の将軍に人気が集まる(なぜなら彼らはミュージック・ホールの舞台に立ち、拍手喝采を集める人気芸人になったから!)。 世界観も設定も、いつもの「ウッドハウス・ワールド」。ウッドハウス作品を読み慣れた読者には、安心安全桃源郷として楽しめる、今こそ読みたい戦争コメディ小説。 【目次】 ・まえがき ・第一部 侵略 第一章 イギリス男児の家 第二章 侵入者 第三章 イギリスの危機 第四章 イギリスの考え 第五章 ドイツ軍、ロンドンに到着 第六章 ロンドンへの砲撃 第七章 侵攻軍の会議 ・第二部 救世主 第一章 ボーイスカウトのキャンプにて 第二章 重要な取り決め 第三章 この状況の全体像 第四章 重要な知らせ 第五章 不和の種 第六章 砲弾 第七章 声 第八章 スコッチ・バーでの会談 第九章 大決戦 第十章 イギリスの勝利 第十一章 クラレンス 最後の局面 ・付録 次の侵略 アメリカへの軍事侵攻 第一部 驚くべき侵攻 第二部 失敗した侵攻 訳註 訳者あとがき 【著者プロフィール】 ・P・G・ウッドハウス (ペラム グレンヴィル ウッドハウス) 1881年~1975年。イギリスの国民的作家。数多くの長篇・短篇ユーモア小説を著して、幅広い読者に愛読されている。 【訳者プロフィール】 ・深町悟 (フカマチサトル) 1980年福岡県生まれ。神戸大学国際文化学研究科専任講師。二十世紀転換期の侵攻小説などを研究。著書に『「侵攻小説」というプロパガンダ装置の誕生』(渓水社)、訳書にサキ『ウィリアムが来た時 ホーエンツォレルン家に支配されたロンドンの物語』(国書刊行会)。